歯が揺れて噛むと痛い…歯を残せる?検査と治療・通院回数と費用|Dental Office(デンタルオフィス)丸の内|名古屋市中区の歯医者

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歯が揺れて噛むと痛い…歯を残せる?検査と治療・通院回数と費用

歯が揺れて噛むと痛い…歯を残せる?検査と治療・通院回数と費用

揺れる奥歯は、原因を確かめてから治療を選ぶ


昼食で奥歯を噛んだ瞬間にズキッと痛み、舌で触れるとぐらつく。以前に歯ぐきの炎症を指摘されていた方なら、歯周病が進んだのではと考えるかもしれません。ただ、歯の揺れと噛んだときの痛みは、歯の根のひびや根の先の炎症、噛む力の偏りでも起こります。この記事では、歯を残せるかを見極める検査、結果ごとに検討される処置、仕事を続けながら通うために通院回数と費用で確認したい点を整理しました。原因が分かれば、歯を残す方法も含めて選択肢を具体的に検討できます。


この記事の要点まとめ


  • 歯の揺れや噛むときの痛みは、歯周病のほか歯根のひびや噛み合わせが関係する場合があります。
  • 歯周ポケットや画像、噛み合わせなどを調べ、歯を残せるかや治療方針を検討します。
  • 通院回数や費用は処置によって異なるため、治療の段階や見積もりの範囲を確認しましょう。

目次



奥歯が揺れて噛むと痛いのはなぜ?いつ受診する?


歯のぐらつきと噛むと痛い症状(咬合痛)は、歯周病だけでなく、歯根のひびや噛む力の偏りでも起こります。症状だけで原因を見分けるのは難しく、検査で確かめることが治療選びの出発点です。


歯周病以外に、歯の根のひびや噛む力も原因になる


歯周病が進むと、歯槽骨(歯を支えるあごの骨)や歯ぐきが少しずつ失われ、歯が揺れやすくなります1。


ほかに考えられる原因は次のとおりです。


  • 歯根破折(歯の根の割れ・ひび)
  • 根尖性歯周炎(根の先にできる炎症)
  • 歯ぎしり・食いしばりによる咬合性外傷
  • ぶつけたなどの外傷

「噛んだらたまに痛い」程度でも、ひびや噛み合わせが関わっていることがあります。原因を一つに決めつけず、複数の可能性を残したまま調べていきます。


腫れ・膿・発熱や外傷後の揺れは受診を急ぐ


歯ぐきが大きく腫れている、膿が出る、熱っぽい。あるいは転倒や衝突のあとで揺れが増した。こうした場合は、当日中に歯科医院へ連絡する目安と考えてください。


感染が広がっていたり、歯や骨が傷ついていたりする可能性があるためです。症状が軽くても、揺れや痛みが続くなら受診を先に延ばさないほうが、選べる処置の幅を保ちやすくなります。


受診までは痛む歯で噛まず、やわらかい食事を選ぶ


受診までは、その歯にかかる力を減らすことを優先しましょう。痛む側で噛まず、おかゆや煮込み料理などやわらかい食事を選びます。


指や舌で揺らして確かめるのも控えてください。痛み止めを使う場合は添付文書の用法を守り、持病や服用中の薬がある方は薬剤師に相談を。痛みが和らいでも原因が消えたわけではないので、受診の代わりにはなりません。


歯を残せるかどうかは、どの検査で判断する?

歯を残せるかどうかは、どの検査で判断する?

揺れの大きさだけでは、歯を残せるかは判断できません。歯ぐき・骨・歯根・噛み合わせの所見を合わせて考えます。当院に限らず、揺れている歯は丁寧な検査をもとに、その場しのぎではなく原因に向き合った治療計画を立てることが大切です。


歯周ポケットと揺れの検査で何が分かる?


歯周ポケット検査では、歯と歯ぐきの間の溝の深さを細い器具で測り、出血の有無も確認します。歯周病は歯を支える組織を少しずつ壊していく病気で1、ポケットの深さや出血は炎症の広がりを知る手がかりになります。


あわせて、歯の動揺(揺れ)の程度も調べます。痛む歯だけでなく周囲の歯も測るのは、歯周病が複数の歯に及んでいないか、一本だけ極端に揺れていないかを比べるためです。


揺れが小さくても、ポケットが一か所だけ深い場合は歯根のひびが隠れていることがあります。


レントゲン・CTと噛み合わせの確認をどう組み合わせる?


レントゲンでは、骨がどの高さまで残っているか、根の先に影がないかを確認します。平面の画像では重なって見えにくい部分もあるため、必要に応じて歯科用CTで根の周りの骨を立体的に調べます。


ただ、細いひびは画像に写らないこともあります。そこで、どの方向から噛むと痛むか、食いしばりの跡がないか、特定の歯に力が集中していないかを診察で確かめます。マイクロスコープや拡大鏡で拡大して観察すると、肉眼では見えにくいひびの線を確認できる場合もあります。


ポイント

画像検査と、噛んだときの痛み方や力のかかり方をあわせて見ることで、原因の見落としを減らします。


骨の残り方や歯根の割れ方で治療方針はどう変わる?


検査結果は、おもに次の4つの観点で整理します。


判断材料残す方向で検討しやすい例慎重な判断が必要な例
残っている骨根の周りに骨が保たれている根の先近くまで骨が減っている
歯根の割れ割れがない、ひびが浅い根の先まで縦に割れている
感染の範囲根の先の炎症にとどまる周囲の骨まで広く及んでいる
処置後の負担固定などで力を分散できる見込みがある処置後も揺れや痛みが残りやすい

「揺れている歯はすぐ抜歯」とは限りません。骨が残っていれば、炎症を抑えることで揺れが落ち着く場合もあります。一方、根の深くまで割れている場合などは、保存が難しいと判断されることもあります。


検査結果によって、歯が揺れて噛むと痛いときの治療はどう分かれる?

検査結果によって、歯が揺れて噛むと痛いときの治療はどう分かれる?

治療は原因への処置が先で、揺れる歯を固定するだけで終わるものではありません。歯を残すのが難しい場合は、抜歯後の方法まで含めて相談します。当院に限らず、なるべく歯を抜かず、削らず、神経を取らない方法から検討し、患者さまと複数の選択肢を比べることが大切です。


歯周病が原因なら、歯石除去の後に何を確認する?


基本となるのはスケーリング・ルートプレーニング(歯ぐきの中の歯石や汚れを取り除き、根の表面をなめらかにする処置)です1。処置後は、ポケットの深さや出血、揺れ、噛みやすさを再評価します。改善が不十分な部位には、歯周外科治療や再生療法が検討されることがあります。


この処置の後には、歯石の除去や炎症が落ち着いて腫れが引くことで、歯ぐきが下がる場合があります1。


2型糖尿病のある方を対象に、この処置と血糖の指標との関係を調べた研究もあります2。抗菌薬を追加で服用する方法では歯周ポケットの深さに改善がみられたとの報告もありますが、全員に必要なわけではなく、病状に応じて歯科医師が判断します3。


根の先の炎症や強い噛み合わせには、どんな処置がある?


根の先の炎症(根尖病巣)が原因なら、根の中の感染源を取り除く根管治療を行います。根の中は細く複雑なため、拡大して確認しながら進める方法もあります。根管治療の後に噛むと痛む、歯ぐきが腫れるなどの症状が気になる場合は、歯科医師にご相談ください。


当院に限らず、高価なセラミックの被せ物を選ぶ前に、土台となる根の状態を整えることが先です。根の内部に問題が残れば、被せ物の材料にかかわらずトラブルが起こり得るためです。


歯ぎしりや食いしばりが関わる場合は、当たりの強い部分を整える咬合調整や、就寝時のマウスピースが検討されます。


歯の固定で痛みが引けば、そのまま残せる?


暫間固定(揺れる歯を隣の歯と一時的につなぐ処置)は、揺れる歯への負担を抑えるためのものです。痛みが引いても、歯周病や噛み合わせなど原因への治療と再評価は続きます。


固定中は硬いものや粘りの強いものを避けましょう。固定部分の周りは汚れがたまりやすいため、歯間ブラシなども使って丁寧に清掃します。固定を外したあとに歯が力を受け止められるかは、経過を見ながら判断します。


抜歯が必要になったら、抜いた後はどう選ぶ?


根の深くまで割れている、感染が骨に広く及んでいるといった場合は、抜歯が検討されます。抜歯の後には、多少の出血があることがあります4。抜いた後の方法は、主にインプラント・ブリッジ・入れ歯の3つです。


インプラントは外科処置を伴います。多くは自由診療(公的医療保険が適用されない)で、周りの歯ぐきや骨を守るために術後の定期的なメンテナンスが前提になります。インプラントで起こりうる主なリスク・副作用は次のとおりです。


  • 術後の痛み・腫れ・内出血(あざ)
  • 手術部位からの出血や感染
  • 下あごの神経の近くを処置した場合のしびれ
  • 上あごの場合、鼻の横の空洞(上顎洞)に炎症が起こること
  • インプラントが骨としっかり結合せず、やり直しが必要になること
  • 手入れが不十分な場合のインプラント周囲炎(周りの歯ぐきや骨の炎症)

ブリッジは両隣の歯を削って支えにするため、支えの歯に負担がかかります。入れ歯は取り外して手入れし、慣れるまで話しにくさや歯ぐきの痛みが出ることがあります。周囲の歯の状態や治療期間、手入れの負担を比べながら、歯科医師と相談して決めていきます。


通院回数と費用は、受診前にどこまで見通せる?


回数も費用も原因と処置内容で変わるため、受診前に数字を出すのは難しいのが実情です。初診では「応急処置から本治療までの段階」と「見積もりに何が含まれるか」を確認すると、仕事や家計の見通しが立てやすくなります。


初診・応急処置・本治療で、何回通うかをどう聞く?


予定は段階ごとに分けて聞くと整理しやすくなります。


  • 診断がつくまでに何回の受診が必要か
  • 痛みへの応急処置はその日に受けられるか
  • 本治療と再評価は、どのくらいの間隔で通うか
  • 予定が延びるのはどんな場合か

根管治療や歯周治療は回数を分けて進むことが多く、固定後の確認や追加の処置で通院が増える場合もあります。


保険診療と自費診療では、費用のどの範囲を確認する?


検査、歯周病治療、固定、根管治療、抜歯、抜歯後の治療を分けて、提示された金額がどこまでを含むか尋ねてみてください。保険診療か自費診療か、支払いの時期もあわせて確認しておくと家計の計画に組み込みやすくなります。


自由診療となることが多いインプラントの場合、費用は処置内容によって変わるため、歯科医師にご相談ください。骨が不足していて骨を増やす処置(骨造成)が必要な場合は、別途費用がかかることがあります。治療期間は手術から被せ物が入るまで個人差があり、骨造成が必要な場合にはさらに延びることがあります5。通院回数も検査・手術・経過確認・型取り・装着などの内容で変わるため、歯科医師にご相談ください。


費用や期間は個々の状況で異なります。実際の費用は医療機関により異なります。 当院の費用は診察のうえでご案内します。


予約時に何を伝える?


予約の際は、揺れと痛みがいつから続いているか、腫れや膿の有無、決算期など通いにくい時期を伝えてください。応急処置の要否や通院間隔を組み立てる手がかりになります。


Dental Office 丸の内は丸の内駅から徒歩2分の場所にあります。診療時間はアクセスページで確認し、無理のない進め方を患者さまと二人三脚で考えていければと思います。


ポイント

予約時に症状の経過と通いにくい時期を伝え、初診で「段階」と「見積もりの範囲」を確認しておくと、通院の見通しが立てやすくなります。


よくある質問


Q. 治療した歯が噛むと痛いのは、どのくらい続きますか?


A. 根管治療や噛み合わせの調整の後は、一時的に噛むと痛むことがあり、徐々に落ち着いていくことが多いとされます。続く期間は処置の内容や炎症の程度によって異なります。痛みが強くなる、腫れてきたといった変化があれば、次回の予約を待たずに歯科医院へ連絡してください。


Q. 歯科用語の「パフォる」とは何ですか?


A. 歯科の現場で使われることがある俗語で、根管治療などの際に歯の根や壁に意図しない穴があく「パーフォレーション(穿孔)」を指します。正式な用語ではありません。生じた場合は、穴の位置や大きさを確認したうえで、ふさぐ処置などが検討されます。


Q. ぐらついている歯を、自分で抜いてもよいですか?


A. ご自身で抜くのは控えてください。根が割れていたり感染があったりすると、出血や炎症が長引く原因になることがあります。歯を残せる可能性を確かめる意味でも、まずは歯科医院で検査を受けましょう。


Q. 歯周病の治療で揺れが落ち着いた後、再び揺れることはありますか?


A. 歯周病は再び進むことがあるため、治療後の管理が大切です。毎日のセルフケアに加え、定期検診で歯ぐきの状態や噛み合わせを確認していくことで、変化に早く気づきやすくなります。


参考文献


1. 歯周病の治療 | 歯周病Q&A | 日本歯周病学会. https://www.perio.jp/qa/treatment/

2. Baeza M, Morales A, Cisterna C, et al. Effect of periodontal treatment in patients with periodontitis and diabetes: systematic review and meta-analysis. Journal of applied oral science. 2020. PMID: 31939522. DOI: 10.1590/1678-7757-2019-0248

3. Teughels W, Feres M, Oud V, et al. Adjunctive effect of systemic antimicrobials in periodontitis therapy: A systematic review and meta-analysis. Journal of clinical periodontology. 2020. PMID: 31994207. DOI: 10.1111/jcpe.13264

4. 歯を抜いたがあとの治りが悪い|口腔外科相談室|日本口腔外科学会. https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/ha/naori/

5. よくあるご質問 | 公益社団法人日本口腔インプラント学会. https://www.shika-implant.org/min-implant/faq/

6. Jervøe-Storm PM, Bunke J, Worthington HV, et al. Adjunctive antimicrobial photodynamic therapy for treating periodontal and peri-implant diseases. The Cochrane database of systematic reviews. 2024. PMID: 38994711. DOI: 10.1002/14651858.CD011778.pub2


田代 崇

歯科医師


Dental Office 丸の内

院長

田代 崇

▶ 監修者プロフィール

経歴
愛知県出身 東海高校卒業
2008年 長崎大学歯学部卒業
2009年 名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科研修
岐阜、愛知でのクリニック勤務を経て
2017年 医療法人瑞翔会栄アイ歯科クリニック院長
2022年 Dental Office 丸の内開院
資格・所属学会
日本口腔インプラント学会専修医
日本矯正歯科学会
5-D Japan